写真を撮って、操作に慣れよう。
これが、脱初心者の第一歩です。
何を当たり前のことを。。。
と思うかもしれませんが、「こんな写真が撮りたい!」という理想に近づくには、カメラの仕組みを簡単に理解し、操作に慣れることが必要です。
そのために必要な、覚えておきたい用語や機能、設定の方法などを説明します。
目指せ、オートモード以外の撮影!!
基本的な設定がわかるようになるカメラ用語11選
用語の意味がわかるとカメラの仕組み、写真が撮れる仕組みが解って、
「こんなふうに撮りたい」に、より近づけるようになります。
【ピント】・・・レンズの焦点(レンズに入った光が屈折して収束する一点)のこと。
被写体にピントが合っていればはっきりと写り、合っていなければ画像がぼやけた「ピンボケ」写真になります。
【AF】・・・オートフォーカス。カメラが自動的にピントを合わせる機能。
【MF】・・・マニュアルフォーカス。手動でピントを合わせること。
【JPG】・・・ジェイペグ。容量が軽くパソコンやカメラで標準的に使われている画像形式。
【RAW】・・・ロー。カメラの中で加工されていない生の画像データ。
データ量は大きいが画質は良いでし。RAWデータをカメラに付属している専用ソフトなどで編集して、色味や明るさ、シャープさなどを後から調整し、JPGに変換すること(現像)もできます。
【絞り】・・・カメラ内部の部品で光が入る穴の大きさを変えることで光の量を調節する仕組み。絞りの穴の大きさを「f値」で表す。
絞りを開放する=f値が小さい=穴が大きく光がたくさん入ります
絞る=f値が大きい=穴が小さく、入る光は少なくなります
f値が小さいと背景がボケやすく、被写体を強調できます。
f値が大きいと周辺まではっきり撮れる。風景写真や集合写真など、全体をはっきり写したいものに向いています。
【シャッタースピード】・・・カメラのシャッターが開いてから閉じるまでのスピード。
【ISO感度】・・・光に対する感度。数値が高いほど高感度になり、暗い場所でも撮れるようになるが、画質が落ち、ノイズが入りザラついた印象になってしまうことも。
明るい場所では低感度で、室内や曇り空など周辺の明るさに応じて調節しましょう。
【露出】・・・写真の明るさ。ISO感度、シャッタースピード、絞りの組み合わせで決まる。
露出補正で自分の好みに明るさを加減することもできます。
【ホワイトバランス】写真の色味は被写体の光源(太陽光、蛍光灯、白熱灯、曇り、日陰など)で変わってくるのでホワイトバランスで調整する。
【色温度】・・・K(ケルビン)という単位で表す。色温度が低いと赤く、高いと青く写る。
この辺りの用語がわかってくると、写真を取る際に、より自分好みの写真を取るために、どこの設定を調整すればいいかがわかるようになってきます。
カメラを使いこなすために知っておきたい、モードに関する用語5選
カメラによって色々なモードがありますが、ここではほとんどのメーカーに共通するモードを紹介します。
シーンによって使い分けると「自分の写真」が撮れるようになります。
【オート】・・・何もかもカメラにおまかせ。失敗は少ないけど、自分はシャッターを押すだけ。
オート設定でも十分綺麗な写真が撮れます。ただ、オート以外のモードを使いこなせるようになると楽しさも増します。
【P=プログラムAEモード】・・・カメラにおまかせ部分もありますが、オートモードに比べ、自分で設定できるところが増えます。
【A=絞り優先AEモード】・・・(キヤノンでは「Av」)f値、露出を自分で変更できます。
ボケ重視で撮りたい時におすすめです。f値の下限はレンズによって決まります。
レンズに表示してあるf値が低いほど明るく撮れます。
f値を上げ過ぎると画質が低下するので、f11ぐらいまでがよいでしょう。
【S=シャッタースピード優先AEモード】・・・(キャノンでは「Tv」)シャッタースピードを自分で変更できます。
シャッタースピードを速くすると高速で動く被写体をピタッと止めたように写すことができますが、シャッタースピードを速くし過ぎると写真が暗くなります。
シャッタースピードを遅くするとブレやすくなりますが、写真は明るくなります。
動くものを敢えて遅いシャッタースピードで撮ることで動きや躍動感を表現できたりもします。
【M=マニュアル露出モード】露出、絞り、シャッタースピード、ISO感度を自分で設定することができます。
他のモードを使いこなし、操作になれたらチャレンジしてみたいモードです。
脱初心に向けて操作に慣れるため、色々な設定で撮ってみよう
上で紹介した各モードの特徴がわかったら、さらに操作に慣れていくために設定を変えてみましょう。
まずは同じ場所で同じものを設定を変えて撮ってみてください。
絞り優先モードにして、例えば家の中ではテーブルにおいたカップにピントを合わせ、f値を変えていき、背景のボケ方の変化を比べたり、
料理を色温度を変えて撮り、どのぐらいの色温度にすると一番美味しそうに見えるのか?を試したり。
シャッタースピード優先モードにして、走っている車や人、ペットなど動きのある被写体をシャッタースピードを変えて撮り、
「この速さならこのぐらいのシャッタースピード」というのをなんとなく覚えたり、
噴水や滝など、水の流れもシャッタースピードを変えて撮ると低速では糸のように繋がった状態で流れる水が、高速では粒状になった水しぶきとして撮れて面白いです。
設定の決め方のコツとして、まずはオートで撮ってみて、その写真のf値、シャッタースピード、ISO感度などを真似することから始め、
徐々に数値を変えて自分好みの設定を見つけていったり、写真雑誌にはその写真をどのレンズで、どの設定で撮ったか書いてあることも多いので、
その数値を参考にする、という方法があります。
これを繰り返すことでスムーズに設定を変える動作ができるようになり、シャッターチャンスを逃しにくくなったり、
「これを撮るならこの設定で」というのをなんとなく覚えていけると思います。
操作、設定の変え方に慣れると余裕が出てきて、写真もグーンと上達してきます。
デジタルカメラのよいところはフィルムカメラと違っていくらでも失敗できるところです。
最初は「数打ちゃ当たる」「その中で奇跡の一枚が取れたら御の字」の精神で撮ることを楽しんでください。